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機能

大規模アレーアンテナ解析の計算負荷削減機能

  • 2019/04/11
  • TSUCHIYA Toru
大規模アレーアンテナ解析の計算負荷削減機能

鋭いビームと走査の自由度からレーダーや5G通信の分野でも注目されているアレーアンテナですが、多数のアンテナ素子から構成される大規模なアレーアンテナ特性を解析する場合、そのままアレー全体をモデル化して計算すると計算負荷(時間、メモリ使用量)が膨大となり、解析検討に時間を要します。CEM Oneのモーメント法ソルバーではMBF(Macro Basis Function)機能を採用する事により、大規模周期構造アレーアンテナの計算負荷を数倍~数十倍削減する事が可能です。

尚、本機能は2018年5月のSwedish Microwave daysにて講演されています。「 Fast Analysis of Large Finite Electrically Interconnected Antenna Arrays using CEM One」

本記事ではMBF機能の概要を紹介します。

MBFによるアレーアンテナ解析手順


  1. 単位アンテナ素子の解析

    element

  2. 3x3アレーモデルを使った行列分解(特異値分解)によるMBF算出

    3x3

  3. 大規模アレー構成の設定(MBFの配置)
    3x3で計算されたMBFを大規模アレーモデルへ配置します。
    (コーナー、端部、内部素子など)

    10x10

  4. 全体計算
    素子間の位相と振幅変化の設定(複数設定可)
    - 位相変化:Const、Linear(kd or kd+2.94/N<Hansen-Woodyard phase variation>)
    - 振幅変化:Const、Taylor(サイドローブピークレベル設定:dB)

    post

  5. 結果出力
    S行列、遠方界、近傍界、表面電流など

    aray_scan

3D指向性とその時の表面電流分布
(このサンプルではビーム角度が大きくなるとグレーティングローブが発生しています)

 

MBFによる計算負荷削減効果例


下記に通常のモーメント法とMBF機能を使用した場合で計算負荷を比較した例を示します。

MBFの計算負荷低減効果

 

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