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金型の最適化機能のご紹介 -スプリングバックを考慮した金型形状の最適化-

  • 2020/03/19
  • Hirotaka Kamiyama
金型の最適化機能のご紹介 -スプリングバックを考慮した金型形状の最適化-

皆様、こんにちは。

今回は、PAM-STAMPの自動最適化機能の第2回として、「金型のスプリングバック自動見込み」についてご紹介します。

 

塑性加工による製品の製造では、精度不良の原因となるスプリングバック影響は無視できません。特に自動車におきましては、複数のパネルをヘム・溶接することで1つのパーツを構成しているため、単品のパネル精度は非常に重要なものとなります。

 

スプリングバックによる精度見込みの検討につきましても、ノウハウの活用によりスプリングバックの発生場所や見込み量と範囲のを決めることはできますが、型方案や造形設定、製品形状の変化により傾向が異なることがあるため、ノウハウのみで初回のパネル精度向上を図るには限界があるかと思います。

 

PAM-STAMPでは、成形解析により得られたスプリングバックの結果を基に金型形状を自動で見込む最適化機能が標準で備わっております。

最適化_スプリングバック

形状の最適化は、以下の流れで行われます。

① 現在の型モデルで最終工程まで成形し、スプリングバックした時のパネル形状とターゲット形状(=製品形状)を比較します。

② 測定範囲内の何%が指定した公差内に収まっているか確認します。

③ 指定公差内から外れた分だけ型形状を自動で見込みます。

④ ①~③を「測定範囲内の○○%が指定公差に収まるまで」、または指定回数だけ繰り返し計算します。

 

また、金型形状の最適化ツールでは、見込みを適用する範囲を指定できます。そのため、取り付け座面等の理由で見込みたくない範囲を除外することもできるので、見込みノウハウに則った型形状の最適化を行うことができます。

 

今回の機能について、少しでも興味をお持ちの方は下記フォームまでお問い合わせください。

次回は、材料パラメータを自動同定する"ESI Mat-Wizard"についてご紹介します。

 

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