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Scilab/Xcosとは(3)

  • 2019/10/25
  • WATANABE Tomoo
Scilab/Xcosとは(3)

Scilab/Xcosとは(2)に引き続き、今回はXcosについて触れてみたいと思います。Scilabがコマンドラインで入力していく事で様々な処理を行っていくのに対して、Xcosはトップ画像左側にあるPalette browserからブロックと呼ばれる「それぞれが固有の機能を持った要素」を右側のダイアグラムウィンドウ上に配置/接続していくことで矢印の順に処理を行っていくモデリング及びシミュレーションを行うためのツールです。

Palette browserには連続/非連続の数値演算や信号処理、各種物理分野に関連する物理式等が考慮可能なブロックがジャンルごとに分けられており、演算を行いたい順番にブロックを接続して行く事で全体のシステムとしてモデルを作成することになります。

例えば、y=2x5+3yを求めるモデルを作成するには、

  • ソース(出発点)となる”2”という値を出力するブロックを起点として、
  • これに”x5”をするブロックを接続すれば、入力値2に対して5を掛けた10が出力される。
  • さらに”+3”をするブロックを接続すると入力値10に対して3を足した13がこのモデルの解として出力される。

と言った具合です。これをモデルで示せば下図になります。(実際のモデルとしては不十分ですが、上記の説明だけを表現しています。)

003Xcos

トップ画像のモデルでは1質点系の運動方程式をモデル化しているのですが、この説明はまたの機会にご紹介します。