機能

Scilabの'超'基本操作2

  • 2020/01/20
  • WATANABE Tomoo
Scilabの'超'基本操作2

 今回はScilabの特徴である行列の取り扱いについて述べていきたいと思います。

 Scilabは基本的に全ての変数を行列として扱います。例えば、トップ画像内の様に、

A=[1,2,3,4,5];

 と入力すれば5要素(1,2,3,4,5)を含む1行5列の行列として格納されます。ここで、行列は[で始まり]で終わることで表現することと各値を,で区切る事により"列区切り"を意味すると覚えてください。また、最後の;前回のような入力直後に解が表示されなくなるオプションです。

同様に、

B=[1;2;3;4;5];

 と入力すれば同じく5要素(1,2,3,4,5)を含む5行1列の行列として格納されます。先程と異なり;は"行区切り"となることを意味します。

Variable Browser内の変数部分をダブルクリックすればそれぞれ格納されている行列を確認することが可能です。

同じく、

C=A*B;

 と入力することによりCという変数に行列Aと行列Bの積を格納します。この時、行列の基本演算としてA*BとB*Aでは意味が異なり同じ結果には当然ながらなりません。(C(=A*B)は数値になりますが、B*Aは5行5列の行列になることを確認してみてください。)

 A及びBの入力方法を組み合わせれば、以下のDの様に列区切り,行区切りを組み合わせながら変数を作成したり、Eでは行列の最後に'を付加すると転置行列を意味し、Dと同じ行列に対して行及び列が入れ替わった行列の作成を意味します。

 次回はもう少し行列の入力や演算方法について掘り下げていきます。。